ミトリさん
我が家のお墓があるのだけれど、わたしは子供がいないのです。。
このお墓に入るのはわたしが最後になるかも。
わたしが死んだあとはどうなってしまうの?

てる
それをハッキリさせずに亡くなってしまうとどうにもできなくなってしまいます・・・

 

お墓は「祭祀財産、継承資産」と呼ばれています。継承者が必要な財産で、継承者がいない場合は宙ぶらりんな状態になります。

ミトリさんのケースでいうと八柱霊園のような公営墓地で、継承者がはっきりしないままミトリさんがお亡くなりになった場合、そのお墓は使用料が未納となってしまうことが考えられます。
その状態が続くと最終的にはお骨は無縁墓へ移されることになります。(途中、墓地管理者が縁続きの人を探しますが・・・)

 

ミトリさん
じゃあ、わたしが生きている間に「墓じまい」をしないといけない、ってことになるのかな・・・
でもお墓がなくなるとわたしが死んだら私のお骨はどうなるんだろう・・・
てる
お墓じまいだけではなく、方法はいくつかありますよ。
でもいずれにせよお元気なうちに決めておくことをおすすめします。

 

脅かすつもりは全くないのですが、
ミトリさんのようにお墓に後継者がいないままミトリさんご本人が亡くなるとそのお墓は墓地使用料が未納のお墓となり、一定の期間がすぎると墓地を利用する権利を失ってしまうことになります。

当然、ミトリさんご本人のお骨はそのお墓に埋葬されることはありません。

死後事務委任契約 を用意しておきご自身が亡くなったあとの事務をどなたかに託しておくと安心です。

 

ミトリさん
死後事務委任契約?難しそう・・・
てる
死後の事務はお墓のことだけではありません。死亡届を役所に出すこと、ご自身の財産を処分することなど結構多岐にわたります。
こうした死後の事務手続きについて、誰かにお願いしておく契約が「死後事務委任契約」です。
死後事務委任契約は公正証書として残しておくことが最も無難です。

 

 

「死後事務委任契約」はご自身が亡くなったあとの諸々を代行してもらう内容についての取り決めです。

元気なときはあまり意識しませんが、人が亡くなったあとの事務処理は、

死亡届の届け出からはじまって、口座の凍結、各種支払い、公共料金やクレジットカードの契約解除、財産の処分など公的なこと・プライベートなこと、思ったよりもこまごまと煩雑です。

ご自身のお骨の行先・長年守ってきたお墓の先行きもその死後事務の一つです。

 

ミトリさん
公正証書というのはどこでどうつくるものなの?
てる
公正証書は「公証役場」で作成します。お住まいの地域にそれぞれあります。
公証人 と呼ばれる方々に 「こういう内容で作ってください」とお願いして作成してもらいます。

 

死後事務委任契約を公正役場で作成する手順はこんな感じです。

  • ミトリさんにかわって「死後事務」を行ってくれるどなたか(仮にAさんとします)を探す
  • Aさんとミトリさんの間で、死後どのように事務手続きを完了させるかを話し合う
  • Aさんへの報酬についても取り決めておく
  • 合意ができたら公正役場へ。公証人に内容を伝え、公正証書をつくってもらう

 

公正証書は強制力のある公式な書類です。

公正証書は本人の意思と法律に違反しないことを確認し、公証人という専門家※によって作成されます。作成された文書は公正役場に保管されますので改ざん・紛失のおそれがありません。(公正証書の内容を変更するときは”書き直し”となるそうです)

何よりも、当事者双方がしっかりと書類(とその内容)を認識することとなり不払いや約束違反の危険を少なくすることができます。

※公証人とは:法務大臣が任命する公証人(裁判官、検察官、法務局長、弁護士などを長年つとめた人から選ばれる。)が作成する公文書です。公正役場で原本が保管されます。

 

ミトリさん
お墓のことも、自分が死んだあとのお骨のことも「死後事務委任契約」というのに書いておけばいいの?
てる
はい、そうです。

 

死後の様々なことを委託できる人を探すことができたら、お墓のことも委託します。
委託する内容は、ミトリさんのご希望にそって決められます。

例えば・・・

  • ミトリさんがお亡くなりになったあとはお骨にして先祖代々のお墓に入れる。ミトリさんの3回忌をもって墓じまいをし、指定の合葬墓に改葬する。
  • ミトリさんがお元気なうちに先祖代々のお墓は墓じまいをして合葬墓に改葬する。ミトリさんご自身は海への散骨を希望する。

ミトリさん本人の希望にそった内容を公正証書に明記しておくというわけです。

 

参考までに・・・

「お墓のみとり(R)」は、死後事務のうち埋葬・お墓関係のことを担当します。

死後事務を委託されたAさんとの間に契約を結び、
埋葬・お墓についての書類作成・実行を担当します。

いずれにしても、これは生前に意思をはっきりさせておかないといけないものです。

亡くなった後はお話できませんからね・・・

 

ミトリさん
そうか・・・
でもわたしの代理人って誰にしたらいいの?
てる
死後のことを託す方は親族でなくても構いません。もしお心当たりがないようでしたら行政書士さん・司法書士さん・弁護士さんがいいかと思います。
行政書士さん・司法書士さん・弁護士さんだったらミトリさんの財産すべてを管理できますから遺言の執行の一部としてお墓のみとりを活用することができます。
わたしたちのほうでご紹介することもできます。

 

 

 

※法務省「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が平成28年10月13日に施行されました。
 

まとめ

  • どんな人も、亡くなったあとの死後事務は思ったよりも多い
  • おひとり様は特に、元気なうちに死後事務についてだれかに委任してことがおすすめ
  • お墓は「継承資産」なのでいわゆる「墓守」とよばれる人がいないと続いていかない財産。
    ミトリさんのお墓の今後についての希望は、事務を委託する人を探して「死後事務委任契約」に明記しておくとよい。
  • 死後の事務について「死後事務委任契約」を公正証書で作成しておくとに安心

 

八柱霊園参道 うめ家石材店

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