石の思い出 同じようで同じではない

都立八柱霊園前のうめ家石材店 妻です。

手元に2つの石があります。

 小鳥の絵柄は子供の頃、両親と旅行した時に買ってもらったものです。多分北海道、当時毎年のように根室に住む祖母に会いに行っていました。行きは寄り道せずに根室まで。寝台特急と特急と鈍行乗り継ぎです。母が飛行機嫌いなので、ほぼ電車の旅。

おぼろな記憶ですが、他にもカタチ、絵柄の違うものがいくつもありました。同じ小鳥でも手描きなのでちょっとずつ違います。同じようで、同じではない。

石の材質はなんなのか分からないのですが、文鎮代わりに使っています。

下の石は、亡き母の旅土産です。糸魚川の海岸で拾ったそうです。実はもう一つあります。それは職場にあります。当時、2つを私に見せて

「どっちがいい?」と選ばせてくれました。これは私が選んだ方の石です。

母が糸魚川の海岸で拾った石は、触り心地がとても良くお気に入りです。

触るとすべすべしていて、なんだかとても落ち着くのです。

母は「糸魚川の翡翠が見たい」と出かけたのですが、「海岸で翡翠を拾えるかもしれない」と海岸を散策したそうです(笑)

当然翡翠ではありませんが「翡翠は落ちていなかったけど青白く見えたから拾ってきた」と言いました。

どちらの石も、私にとっては大切な想いが詰まった石です。

でも、つい撫でてしまうのは糸魚川の石なのです。まるで、亡き母と会話するような気持ちになります。

では、墓石はどうでしょうか?

価格だけで選んでいないでしょうか?

選ぶきっかけは、価格かもしれません。

建てたお墓には、誰でもその人、その家族の物語があるのです。

出身地や思い出の地から産出される石材を選んだり、好きな色目で選ぶのもオススメです。

たとえ、ほかの人と同じ石材を選んでもその石材を使う理由は違います。物語が違うのです。

物語があることで、お墓参りしたくなる。お墓が残された人の生きる力になり、さらにはパワースポットになります。

ズラッと並んだ似たようなお墓でもみんな異なる物語があります。

うめ家はお客様のお墓への想いを形にすることを大切にする石材店です。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。