都立八柱霊園前のうめ家石材店です。
約2年前、突然の訃報を受けとりました。
一軒家に一人暮らししていました。
ほぼ毎日、姪御さんと電話連絡を取る生活。
ある日、いつものように電話をかけても応答がない。
何度かけても出ない。
不安に駆られて、訪ねてみるとすでにこと切れた後でした。
親族がそろう日程の都合で、葬儀当日の納骨となりました。
納骨を済ませた後、
お墓じまいのご相談をいただきました。
「叔母には子供がいないので早くお墓をお終いにしなければならないでしょうか?」
「急ぐ必要はありませんよ。先ず、相続等の手続に期限があるのでそれを先に済ませてから ご検討されても大丈夫です。
先ずは、名義変更をしましょう。名義変更の書類は、相続に必要な書類と重なるものもあるので、管理事務所に確認しましょう。
リフォームして管理しやすい状態になっているので、3回忌を目安に方向性をご検討なさってはいかがでしょうか?」
とお話しました。
姪御さんのお母様が亡くなられたあと、カロートからすべてリフォームしたお墓です。約12年の経過です。
リフォーム前
リフォーム後
おば様の家じまい(遺品整理手配)・仏壇終い(魂抜き・お焚き上げ)もお手伝いさせていただきました。
そして、今日まで季節のお参りを繰り返し、三回忌も済ませ、合同埋蔵施設へ改葬する運びとなりました。
姪御様による死後事務です。
改葬申請も弊社で代行させていただきました。
お施主様には ただ、読経に参列するのではなく
お清めの儀式にもご参加いただきました。
読経のあと、合同埋蔵施設に移動する前に
亡きお母様とお墓を守りぬいたおば様の 骨壺のフタを開け ご遺骨とお別れしました。
生前お母様とおば様がいつも一緒に仲良く お墓参りにいらしていた姿が目に浮かびました。
その時のご様子をお施主様にお話しました。
骨壺を前に、思い出話は尽きません。
個別のお墓はお終いになりますが、園内改葬で合同埋蔵施設への改葬なので
八柱霊園にご先祖様のご遺骨が納骨されていることには変わりありません。
合同埋葬施設の改葬受付へ移動し、無事手続きを終えました。
もう、ご遺骨を直接目にすることはできません。施設から出すこともできません。
しかし、共同のお参りスペースにお花を飾り、お線香を灯し、お参りすることは可能です。
ここで、法要をすることはできません。
本日も沢山のお花がお供えしてありました。
お墓じまいと言っても、遺骨がなくなるわけではありません。
遺骨の安置先が変わるだけです。安置の方法も様々です。
その点、都立霊園は合同埋蔵施設に「施設変更申請」という手段で改葬することができます。
園内改葬であっても、市役所に改葬申請を提出する必要があります。
また、供養しなくてもいいというわけでもありません。
供養する気持ちは人それぞれです。
個別のお墓がなくなっても、供養する気持ちをカタチにということで
石碑から数珠を作る「縁添珠(よりそいじゅ)」をペアでご注文いただきました。
これで離れていても、手を合わせることができますね。
およそ、70年前に建墓いただき、途中リフォームもし、最後にはお見送りまでさせていただきました。
建墓当時を知る人はお互いに誰もいませんが、お客様と共に歩んでこれたことはとてもありがたいことです。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。