見えない大切なことを伝える

都立八柱霊園前のうめ家石材店です。

皆さんは「大切なことを残す」というとどんなことが思い浮かびますか?

遺言書やエンディングノート?

ある雑誌の特集が「大切なことの残し方」でした。

母の友 2021年10月号  特集・大切なことの残し方

https://www.amazon.co.jp/dp/B0948JWNXV/ref=cm_sw_r_apan_glt_i_0GF2FCX920B7XXKG6KT4

終活の雑誌ではなく、子育ての雑誌です。



では「大切なこと」って何でしょうか?


例えば写真。

今この時を切り取る記録(記憶)です。

もちろん、瞼に焼き付けることもとても大事。

現在はデジタルで保存することも多いですね。

あえて、選りすぐりをプリントしてアルバムにするのも一つの方法です。


そして、大切な「味」の記憶

子供の頃、当たり前のように感じていた「味」は

作り手がいなくなると、味わうことができなくなります。

子供の頃、大叔母が作る冬の定番の切り漬け(身欠きにしんと大根の麴漬け)が大好きでした。毎年お正月になる送られてきました。そして、お礼の手紙を送るのが常でした。
しかし、大叔母が亡くなると当然もう送られてきませんでした。
亡くなった大叔母の部屋には私からの手紙が大切に保管されていたそうです。

「どのように、作ったのだろうか?」

もう尋ねる相手もなく、大叔母と仲良しだった祖母も亡く、母に尋ねてもわかりません。

書籍で作り方を見つけました。

https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_4540021850/

大叔母は厳寒の地で暮らしていたので、屋外に漬物樽を置いていまいたが
我が家では冷蔵庫で保存・熟成。
出来上がりは、まずまずで母や叔父にも合格点を貰いました。
でも、大叔母が作った切り漬けではない。
それが私の実感でした。
大叔母から受け継いだ味ではなく
テキストと自分の「味の記憶」を頼りに作った物でした。

母からの味は
毎日の積み重ねだったので 割と継承されていると思います。
ただ、お正月料理については
年に一度だけ作る御馳走。
母が亡くなった今も
「材料はそろっているか、下ごしらえは抜かりないか」
そして、神様仏様へ感謝を込めて作るのです。



「大切なことを残す」
もちろん、文章や記録として残すことは大切です。
でも、文章や記録媒体で残しきれないものもあります。

夕方の各家々から漂う夕食の匂い。
学校から帰ってきて
「今日はカレーだな」とか思った記憶はありませんか?

数年前、新聞の読者投稿の記事でこんな内容がありました。


おばあちゃん、お母さん、子ども達の家庭。
働くお母さんのかわりに、おばあちゃんがいつもご飯支度をしていました。
おばあちゃんが亡くなり、お母さんがご飯支度。
「もやしの味噌汁」がいつもと違う。
何が違うのだろうと思ったら
「もやしのひげ根」残っていたそうです。
おばあちゃんは 口当たりがいいように「もやしのひげ根」を始末していたのです。
※恥ずかしながら私も、そのままです・・・。
「もやしのひげ根」でおばあちゃんの「死」をあらためて実感したそうです。
忙しいのにご飯支度をしてくれるお母さんにそのことは言えなかったそうです。
ただ、「おばあちゃんはもういないのだ。いつも食べる人を想ってもやしのひげ根を始末していたのだ」その事実に気が付いたそうです。

きっとこの方は、もやしを見るたびにおばあちゃんを思い出すのだろうなと思います。

もやしのひげ根をとる ことは おばあちゃんからの大切なギフトたっだのではないでしょうか。

「味」や「匂い」の記憶はできるだけ体験として伝えるといいのかと思います。


お墓参りの記憶はどうでしょうか?

私の場合、曾祖父母・両親のお墓は近いので、お参りする頻度も多く草取りに苦労した記憶はありません。
親族のお墓は遠方なので 墓参り=旅行でした。近くに親族がいて手入れしてくれていたので

やはり草取りなどの苦労したことはなく、親族と会食したり楽しい思い出ばかりです。


お客様も「子どもの頃、お墓参りについてくるのは面倒だったけど帰りに美味しいもの食べさせてもらえたり、じいちゃんがおもちゃ買ってくれたからいい思い出」とおっしゃったり
「うめ家のおせんべい、美味しいんだよ」

※普通にスーパーで売っている「○○うけ(青のり)」です。

八柱霊園で迷子になって、総出で探した当時のお子さんも 50代(同世代)です。
ご本人曰く「オレ、墓参りの度に一生言われる」(笑)

お墓参りの記憶も受け継がれることの一つであり続けて欲しいと思います。



亡くなった人の法要も、

亡き人を想い 思い出や想いを共有する大切なお弔いの機会です。

お弔いを繰り返すごとに、大切な人を失った喪失感を自分の心に受け入れる
それも大切なことです。



皆さんの心の中に 「伝えたい大切な記憶」はありませんか?

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

お墓のこと・終活のこと、 お気軽にご相談ください。

八柱霊園参道 うめ家石材店

Webでのお問い合わせはこちら

TEL:047-387-3834

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